流れる時

ソヴァージュ・トモコ

Buloklok、2025年。

ガラス、水、水中マイク、ポンプ、パイプ、音響システム。

濵田敬史氏の吹きガラス

 

流動的なテンポ

Buloklokは、アーティスト兼作曲家のソヴァージュ・トモコ氏によって2022年に構想されたサウンドインスタレーションである。日本で生まれ、パリを拠点とするソヴァージュ氏は、水、陶器ボウル、貝殻など、様々な素材の振動と響きを探求する作品や音楽パフォーマンスで知られ、その音響楽器としての可能性を探求し、偶然性を作曲手法として利用している。

水槽の中で、水中に沈められた貝殻やタカラガイを模したガラス彫刻が音を立てながら気泡を発生させ、水中マイクであるハイドロフォンでその音が拾われる。このインスタレーションは、空気ポンプによって自動化された水中の吹奏楽器として機能する。生き物の呼吸速度やパターンが異なるように、彫刻もそれぞれの「口」から様々な拍子で気泡を放出し、その音色やリズムは、吹きガラス彫刻に形成された空洞によって、またポンプで送り込まれる空気の圧力によっていろいろである。

ソヴァージュ氏の作品において特に興味深いのは、水時計としても知られるクレプシドラである。これは人類初の時間計測システムの一つであり、水の緩やかな流れによって作動する。自然界の要素の動きや変化の観察によって定義される、伸縮性のある時間という考え方が、ここに展示されている作品に込められている。ガラス彫刻から気泡として立ち昇る空気により、Buloklokは流動的なテンポと音を持つ、一種の非線形メトロノームとなる。

JHSPのために特別にデザインされた、12体の彫刻を備えた、巨大で単一の水槽で初めて展示されるこの作品は、水の波紋を想起させる円形の展示デザインと調和し、その結果、気泡の音が空間全体に響き渡り、他の展示物と溶け合う。予測不可能なダイナミクスを生み出すことで、アーティストは水の音と視覚的特性を探求しながら、私たちに時間の主観性について考えさせる。

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ソヴァージュ・トモコ

Buloklok、2025年。

ガラス、水、水中マイク、ポンプ、パイプ、音響システム。

濵田敬史氏の吹きガラス