水の硬度

水の硬度

石鹸の泡立ちやすさや、飲み水の味と関わりが深い硬度について紹介します。
 

1 硬度とは

主なミネラル分である、カルシウム及びマグネシウムの含有量を表したものです。

硬度の低い水は「軟水」といい、硬度の高い水は「硬水」といいます。

 

2 水硬度と軟水・硬水の条件

WHOの飲料水水質ガイドラインでは、硬度60mg/L未満を「軟水」、60から120mg/L未満を「中程度の軟水」、120から180mg/L未満を「硬水」、180mg/L以上を「非常な硬水」と分類しています。


日本の水の多くは軟水であり、ヨーロッパの水は硬水が多くなっています。硬度は水の味にも影響し、

高度が高い水は口に残る味があるとされ、低すぎるとコクがないとされています。

 

<軟水の特徴>

 軟水は味があっさりしてクセがないため、昆布やかつおだしのグルタミン酸などのうまみ成分を引き出す効果があり、日本食に適していると言われています。また、日本茶、紅茶、ウイスキーなどの香りを引き出す効果があるとされています。

 

<硬水の特徴>

 硬水は水のにがみや渋みなどの独特なクセがあるため、肉の臭みを抑え、アクを取りやすくする効果があり、シチューなどの洋風料理に適していると言われています。


 

3 硬度の値について

水質基準には、安全性の観点から設定されている項目もありますが、その他にも味やにおいなどの観点で設定されている項目もあります。

硬度は、値が高いと石けんの泡立ちが悪くなる等の理由から、日本国内では法令により300mg/L(水1リットル中に炭酸カルシウムとして300mg)以下となるよう基準が設定されています。

また、水質管理設定項目とは、水質基準の他に水質管理上留意すべき項目として定められています。

硬度は、おいしさの面から目標値として10~100mg/Lと設定されています。

なお、pHなどの水質条件によっては、硬度が約200mg/Lを超えるとスケール(注1)の付着を引き起こしたり、逆に、約100mg/L以下の水は水道管に対する腐食性を高めたりすることがあります。
 

注1) スケール

    水中のカルシウムやマグネシウム等(ミネラル分)が析出したもののことです。

    加熱などで水分が蒸発することによって発生します。スケールの発生事例として、

    電気ポット内、やかんの口、加湿器の口などに付着する白色のものが挙げられます
 

注2) おいしい水の要件

    昭和59年に厚生省(当時)が設立した「おいしい水研究会」が示した

    おいしい水の水質要件になります。硬度の他に、蒸発残留物、遊離炭酸、過マンガン酸カリウム消費量、

    臭気強度、残留塩素、水温が示されています。

 

4 地域による硬度の違い

日本全国における表流水と地下水の硬度の値別の割合を示した棒グラフです。

水道水の硬度は、水源の種類に大きく影響され、一般的に地下水の方が表流水などに比べ、

高くなる傾向があります。
 

欧米のように石灰質の地域を長い時間かけて通ってくる水の硬度は高く、日本のように地中での滞留時間や河川延長が短い場合、硬度は低めになります。
 

東京都水道局で測定している蛇口での硬度の平均値は60mg/L程度です。令和4年度の硬度の試験結果から、最高値は練馬区(給水栓No.20)及び江東区(給水栓No.30)の89.7mg/Lで、最低値は青梅市(給水栓No.71)の19.6mg/Lとなっています。

出典:東京都水道局

     横浜水道局