温泉・火山
温泉のメカニズム
私たちが入浴している温泉の殆どは、雨や雪が地中にしみ込んで成分や温度などを得て、数年後、再び地上に出てきた「循環水」であることが、近年の研究によって明らかになってきました。
温泉は「火山性の温泉」と「非火山性の温泉」に大別でき、非火山性の温泉は「深層地下水型」と「化石海水型」などに分類することができます。
火山性温泉
火山地帯では地下数㎞~10数㎞の部分に、深部から上昇してきたマグマがマグマ溜まりをつくり1000℃以上の高温になっています。
地表に降った雨や雪の一部は地中にしみ込んで地下水となります。
この地下水がマグマ溜まりの熱で温められ、断層等の地下構造や人工的なボーリングなどによって地表に湧き出してきたものが火山性の温泉です。
マグマのガス成分や熱水溶液などが混入したり、流動中に岩石の成分を溶解することなどにより、温泉の様々な泉質が形成されると考えられています。
非火山性温泉-深層地下水型-
地下では、深度が深くなるほど地温が上昇し、一般的に100mごとに温度が約3℃ずつ上昇すると言われています。これを地下増温率と呼んでいます。
例えば、地表の温度が15℃と仮定すると、地下増温率によって一般的には地下1000mの地温は45℃、1500mでは60℃となります。
降水の一部が地中にしみ込んだ地下水が、高温岩帯や地下増温率による地熱を熱源として温められたものが、非火山性温泉の深層地下水型と考えられています。
非火山性温泉-化石海水型-
太古の地殻変動などで古い海水が地中に閉じこめられている場合があります。これを化石海水と呼んでいます。
火山や高温岩帯が無い地域で、化石海水が地表から数百メートルにある場合には、地下増温率でそれほど高温にはなりません。水温が25℃未満でも、化石海水は塩分を多量に含んでいるので、温泉法で規定した温泉に該当します。
また、海に近い地域においては、現在の海水や地下水が化石海水に混入しているケースもあります。
温泉活用法
温泉にはさまざまな成分が溶けており、温泉につかる事により、様々な効果を発揮すると考えられています。
含まれている成分はそれぞれの「泉質」によって異なります。一定の成分を含む療養向きの温泉は10種類に分類され、どの「泉質」がどんな病状に適しているのかを示す「適応症」は環境省が決めているものです。
温泉に入ることで得られる物理的効果には大きく3つあります。
「温熱作用」:温泉で体を温めることによって体温が上昇して血行が良くなり、免疫効果を高め、新陳代謝を活発にして老廃物が排出されます。
「静水圧作用」:お湯の水圧によって全身がマッサージされた状態となり、血行を良くして足の疲れやむくみをとります。
「浮力作用」:水の中に入ると体重が軽く感じられ足腰や関節への負担から解放され、緊張をほぐします。
さらに温泉は自然豊かな場所にあることが多く、海や山、川や森のある自然の中に身を置くことでリラックスでき、心の病気やストレス解消に効果があるとされています。
数日以上温泉地に滞在すると、体調が回復しホルモン値や血圧などが正常化してくることが研究報告されています。