19色の「白」のトーン

様々なニュアンス

 

「日本の伝統色」とは、日本人が確立した1000色を超える伝統的な色彩体系を指す。何世紀にもわたって集められてきたこれらの色彩は、季節や環境、歴史的な出来事や時代と結びつき、独特の詩情を漂い、文化、芸術、工芸に影響を与える。これらの多くの色の中には、光の機微や影の深さ、かつそれが日常生活の中でどのように現れるかを捉える洗練された感性を通して知覚される、実に多様な色調を包含する「白」がある。

ここでは、色彩のニュアンスが持つ象徴性とそれが持つ日本文化における重要性をブラジル人に紹介するために、19種類の白の色調を集めた。

 

1.

純白・真白

混じりけのない、純粋な「白」のこと。汚れのない清らかさの象徴として把握されることもある。

 

2.

乳白色

搾りたての乳のようなわずかに黄みを帯びた白色のこと。

 

3.

尾花色

ススキの穂のような、灰みがかったやわらかく優しい白のこと。尾花とはススキの別名であり、ススキの花穂を指すこともある。

 

4.

白百合色

白百合の花のようなわずかに黄みのある白のこと。

5.

白練

光沢を帯びた純白の絹のような色のこと。「白練」とは、白い練り絹そのものを示すほか、色名として使用される。古代から神聖な色として扱われる。

 

6.

鉛白

鉛から抽出される白色の顔料のこと。絵の具(鉱物系顔料)だけでなく、壁用塗料や印刷インクにも使われる。

 

7.

銀白色

キラキラと輝く雪のような、光沢感のある白を表す色名。「白銀色」または「銀色」と呼ばれることもある。

 

8.

鳥の子色

黄みがかった淡い白、または淡い黄褐色のこと。鶏の卵(鳥の子)の殻の色にちなんだ色名である。

 

9.

日本の色名の中でも最古のものの一つで、すべての波長の光を反射する物体の色を指す。

 

10.

真珠色

真珠のような艶のある灰みがかかった独特な白のこと。

 

11.

卯の花色

卯の花のよう白色のこと。平安時代(794年~1185年)からの伝統色名で、その当時の代表的な白色のひとつである。

 

12.

胡粉色

貝殻を粉にした「胡粉」から作られる顔料。日本画によく使われる。ごくわずかに黄みがかった白色である。

 

13.

生成色

晒す前の木綿のようなわずかに赤みがかった黄みの白色のこと。

 

14.

灰白色

灰みを含んだ白色のこと。特定の色というより、「白に近く、ほかに形容しがたい色」の総称。

 

15. 

象牙色

ゾウの牙のような、灰みと黄みを帯びた白色のこと。奈良時代(710年~794年)に、7世紀から9世紀にかけて宮廷が唐王朝中国へ派遣した公式の外交・文化使節である遣唐使を通じて日本に伝来した。

 

16.

練色

黄みがかったやわらかい白のこと。漂白する前の練糸に由来する色である。

 

17.

生牡蠣色

生ガキの身に由来する灰みの白のこと。単に「牡蠣色」と呼ばれることもある。

 

18.

月白

月の光を思わせる薄い青みを含んだ白色のこと。月が東の空に昇る際に空がだんだん明るく白んでいく様子を指す「つきしろ」という名もある。

 

19.

雪色

雪のような色のこと。ほんのり灰みや青みがかった白で、冷たく寒々しい印象を与える。


 

Technical advice provided by Kazuyuki Natori, President of the Japan Color Research Institute (General Incorporated Foundation), and Shoko Isawa, former professor at Tokyo Kasei Gakuin University and Ph.D. in Engineering.

Source: Special Color Dictionary Wonderful & Beautiful 888. Supervised by Teruko Sakurai. Published by Tokyo Shoseki.